大陸南端の港街セントサウス自治区域西側区画の通りには昼夜を問わず露店が軒を連ね路地を入っても酒場や安宿からの喧騒が聴こえてくるいつしか住み慣れた街の耳に慣れた騒がしさ裏通りの片隅に事務所を構えるヴィザルのいつもの風景変哲なく平穏で安穏そしてある日事務所に届けられた大きな木箱中に入っていた大きな木彫りの人形人形はヴィザルに語りかける「これ、なにをしとるか」■今作も『エリュズニールの騎士』の世界観を踏襲し、前作『紅湖の皇子』で滅ぼされる側にあったセントサウスの街を主軸に新しくお話を構成しなおしました。主人公は記憶を動力源にして動く軟木製のゴーレム「コルク」と、裏通りの事務所に居を構える彼の主人「ヴィザル」。凸凹な二人のゆるやかな日常風景を楽しく読んでもらえましたら幸いです。■今回も全篇ほぼフルボイス挿入歌、エンディングボーカル曲に「片霧烈火」を迎えた豪華キャストでお送りします。紹介ページ公式サイト「雨傘日傘事務所」にてご確認ください。